Current Situation
かつてのものづくり大国 日本の危機
~今の日本の製造業が置かれている危機的な状況

かつてのものづくり大国 日本の危機 ~今の日本の製造業が置かれている危機的な状況

今、日本の製造業は危機的な状況に置かれています。iPhoneやGoogle、Facebookをはじめ、世の中を短期間で一変させてしまうような商品やサービスが海外で続々と誕生している一方で、日本のメーカーの存在感は薄れるばかりです。かつては「ものづくり大国日本」と言われ、次々と世界に新たな製品を送り出してきた日本の製造業は、今まさに危機に直面していると言えるでしょう。

その原因は、日本のメーカーが
「世の中にない新しい商品を産みだそう」
「他よりダントツに優れた商品を創ろう」
というマインドを失いつつあることにあるのではないでしょうか。

私は、ソニーの企画マンとして20年以上、第一線の現場で様々なプロジェクトを指揮し、100以上の商品やサービスに携わってきました。ソニーの使命である「世界初、もしくはダントツに凄いものを世に出す」ことを長年課せられてきた私から見ると、今の日本の多くの製造業が、最も大切な「世の中を変えようというマインド」や「ものづくりの醍醐味」を次第に失い、単に誰かに言われたモノを作ればよい、というマインドに成り下がってしまっているのではないか、という強い危機感を抱いています。

Manufacturing Secret
ソニーで学んだ極意は
「世にないものを創る喜び」と「90%の熱意」だった

ソニーで学んだ極意は「世にないものを創る喜び」と「90%の熱意」だった

私がソニーの企画に入ったばかりの頃、当時の副社長から、「他はまだやっていない世界初か、他よりダントツにすごいものだけを企画しろ 」とプレッシャーをかけられ、毎日デザインチーム、設計チームとそればかり考えてきました。

「未だ世の中に無い新しいものを創り出すこと」それは、もちろんソニーという会社の使命でしたが、それを実現できた瞬間は、私自身の人生にとっても、「最もワクワクする瞬間」だったのです。

まだ世にないものを、自分の頭と手で生み出していく。そして、その商品が、世の中を変えていく。
私にとって、これほどワクワクする仕事はありませんでした。

モノづくりの醍醐味は、やはり世界初、業界初といった新しいものを創造し、社会を変えた!という実感を持ってこそだと思うのです。

しかし、ソニーといえども、新しいものを創造し続けることは容易なことではありません。
企画マンはスマートな仕事のイメージがありますが、実際はとても泥臭い仕事で、なかなかアイデアの出ない頭から、乾いた雑巾を絞るイメージでひねり出し、これだと思ったヒントから仮説として企画に仕立て上げ、数々のハードルを乗り越えて実現していきます。

「白神、商品企画ってのは、10%のクリエイティビティと90%の熱意・パワーなんだよ」

これは、商品企画がなかなかうまく進められなかったときに、当時の先輩から言われた言葉であり、その後の私の座右の銘のひとつになっています。

アイデアがあっても「90%の熱意」がなければ、ものづくりはうまくいきません。
逆に言えば、熱意があって、正しくアプローチすれば、それはきっと実現可能だということ。

「世の中に無い新しいものを絶対に実現させる」という強い思いこそが、困難を乗り越え、ものづくりを成功させる。それが、私がソニーで学んだ最も大切な極意です。

Your Partner
共に未来を作るパートナーになりたい

共に未来を作るパートナーになりたい

ブレイクスルーする商品づくりのためのプロジェクトチームには、まず自分たちでしっかり未来を描いて共有した上で、メンバーの潜在的なアイデアやクリエイティブなパワーを引き出し、実現に向けてチームで一緒に進むことが大切です。

しかし、企画マン、さらにはリーダー、経営者となると、孤独で、正解がないことへの決断、実行は勇気がいるもの。 客観的な立場で、社内では話せない悩み、思考の整理を上手くサポートしてくれる人がいつも近くにいるのは本当に心強いものです。

私自身、リーダーを務めていたある医療プロジェクトで、小さなコンサルタント会社さんに非常に助けられた経験があります。 「日本の医療へ貢献したい」という志を共にし、いっしょに考え、悩み、汗をかきながらプロジェクトをサポートしていただきました。

業界やものづくりに関する見識と豊富な経験を持ち、思いを共にして、熱意を持って成功するまで粘り強くサポーし続けてくれる彼らの存在は、チームにとって、そしてソニーにとって、とても重要な存在でした。

いくつものプロジェクトを大きなプレッシャーがかかる組織で手掛けてきた私には、まさに仲間、同志というスタンスでサポートしてくれる存在がどれほど重要でありがたいか、身に染みて分かっています。

そして、私がソニーから独立して起業した理由は、まさに私自身がそういう存在となり、日本企業のものづくりをサポートしたい、という強い思いからなのです。

Wish
「ものづくりのスピリットと醍醐味」をもっと多くの企業に広めたい

「ものづくりのスピリットと醍醐味」をもっと多くの企業に広めたい

ソニーという会社の枠だけでなく、もっと多くの企業の企画マン、企画リーダー、そして経営者をサポートしていきたい。企業やプロジェクトの未来をいっしょに描き、まだ気づいていない潜在的な価値を見つけ、潜在的なクリエイティビティとパワーを200%引き出して、その未来の達成をパートナーとして一緒に実現したい。

その思いを実現するために、ソニーで身に着けた商品企画やチーム作りのメソッドに加え、ものづくりチームのリーダーには不可欠な「コーチング」の手法を学ぶとともに、マーケティングやITの分野で実績のあるパートナーなど各方面のプロフェッショナルとのネットワークを築き上げたうえで、「株式会社プリミス」として独立しました。

世の中にもっと「ものづくり」の醍醐味を伝え広め、世に未だない「ファーストワン」の創造をサポートしていきたい。そして、それが社会を変えていく一部始終を、私自身がもっと見てみたい。

それが、私の心からの願いなのです。