「ポストが赤いのも、カラスが黒いのもリーダーのせい」 プロジェクトリーダーの心得
2020.11.25
「ポストが赤いのも、カラスが黒いのもリーダーのせい」
手柄はみんなのものだが、責任はすべてリーダーにあり。
リーダーがこの心得をもっているだけでプロジェクトは強くなります。
プロジェクトを円滑に進めるうえでのリーダーの心得についてお伝えします。
■すべてはリーダーの責任と心得る
「ポストが赤いのもオレのせい、カラスが黒いのもオレのせい」
私がソニーの企画チームに参加したころ、ある先輩がよく言っていた言葉です。
この言葉のオリジナルはコレ。
電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任である。
「社長が知らないうちに起ったこと」でもすべて社長の責任なのだ。(一倉定の社長学より)
一倉定 Wikipedia より引用
最初は面白い先輩だなと思っていたのですが、この先輩がどんどん人を巻き込んでいくのを見て、私もこの言葉を意識するようになりました。
要は企画を推進している中で、「周りでうまく行かないことはすべて自分(企画リーダー)の責任だから、心配せずに前に進めてくれ」ということです。
関係部署のみんなは一生懸命に企画に協力してくれています。
この言葉はトラブル時に場を和ませる効果もあり、今でもよく使っています。
企画やプロジェクトのリーダーは社長と同じです。
したがって、その企画やプロジェクトにおいては、すべてリーダーの責任と言えます。
「 ポストが赤いのも、カラスが黒いのもリーダーのせい 」
うまく行ったことはメンバーの手柄、うまく行かなかったことはすべてリーダーの責任。
マネジメントへの進捗報告でも、この精神でいきましょう。
なぜならあなたのプロジェクトだからです。
こうすることで、プロジェクトはどんどん進むようになるはずです。
では、どういう効果があるか、具体的にみていきましょう。
■効果① みんながついてくる
新規事業や新商品の企画は新規性が高ければ高いほど、当然それぞれのタスクではうまく行かないことが多くなります。
それを克服していくことが企画の醍醐味でもあります。
もし、あなたがプロジェクトメンバーや協力者だとしたら、うまく行かないときや計画通り行かないときに、
「なんでうまく行かなかったのか?」
とこまごま聞かれたり、いちいち責任を追及されたら、モチベーションはあがるでしょうか?
それよりも
「 どうやったらうまくいくか一緒に考えましょう 」
あるいは
「 相談できる人を一緒に探してみましょう 」
というように、未来に向けてリードしてくれる方がモチベーションがあがるのではないでしょうか?
あるいは、もしあなたがマネジメントなど上位の視点からプロジェクトを見ているとすると、小さいことでごたごたしているプロジェクトと、多少の失敗はあるものの常に前に向いて進んでいるプロジェクトとどちらを応援したいと思うでしょうか?
リーダーはプロジェクトを前進させていくのが役割です。
すべて自分の責任と大きくとらえ、どんどんプロジェクトをリードしていきましょう。
私の知る限り、そのようなタスクレベルの失敗でお小言や嫌味は言われることはあれ、責任を追及されたのは見たことがありません。
安心して責任をかぶりましょう。
もちろん、小さい失敗ならいくらしてもよいと言っているのではありません。
同じ失敗やミスは繰り返さないようにするのは大切です。
プロジェクトが目標を達成するまでは、小さい失敗はすべて前進。
「ポストが赤いのも、カラスが黒いのもオレ(リーダー)のせい」
でいきましょう。
みんながついてくるはずです。
■効果② プロジェクトのスピードがあがる
プロジェクトはスピードが命です。
考えていることは他社も同じ、ゆっくりはしていられません。
また、時間はコストです。
どうすれば最速で進めることができるか、どうすればプロジェクトのモチベーションが上がるかという視点で進めましょう。
新規事業プロジェクトで、多くの関係者とタスクをこなしていくには、うまく行かないことや小さい失敗は、再発防止のための原因探索は必要ですが、それ以上の追及は意味がありません。
どうやったら次はうまく行くか、どうやって乗り越えるか、前向きな議論でプロジェクトのモチベーションをリードしていくことが重要です。
リーダーの腕の見せどころとなります。
マネジメントから責任を問われたときは、すべてリーダーつまりあなたの責任として聞いておきましょう。
■効果③ 気持ちが楽になる
リーダーをしていると順調なときもありますが、関連部署のトラブルサポートの方がはるかに多いはずです。
さらには、いくら言っても言ったとおりにやってくれない人、不器用な人、批判的な人、いろいろな人と接することになります。
そんな時、いちいち細かいことを気にしていては前に進めません。
うまく行かないときも、責められたときも、
「ポストが赤いのもオレのせい」
の精神を持っていると、彼らもそれ以上責めなくなるはずです。
そうすることで気持ちが楽になり、ポジティブに考えられるようになります。
すべては自分(リーダー)の責任。
常に前進あるのみです。
リーダーをしていると順調なときもありますが、関連部署のトラブルサポートの方がはるかに多いはずです。
さらには、いくら言っても言ったとおりにやってくれない人、不器用な人、批判的な人、いろいろな人と接することになります。
そんな時、いちいち細かいことを気にしていては前に進めません。
うまく行かないときも、責められたときも、
「ポストが赤いのもオレのせい」
の精神を持っていると、彼らもそれ以上責めなくなるはずです。
そうすることで気持ちが楽になり、ポジティブに考えられるようになります。
すべては自分(リーダー)の責任。
常に前進あるのみです。
■まとめ
「ポストが赤いのもリーダーのせい、カラスが黒いのもリーダーのせい」
新規事業や商品開発のプロジェクトはすべてリーダーの責任。
そう心得ることで、
・みんながついてくる
・プロジェクトのスピードがあがる
・気持ちが楽になる
など、多くのメリットがあり、強いプロジェクトとなっていきます。
さらにはあなた自身のプロジェクトに対する意識が高くなります。
手柄はみんなのもの、責任はすべてリーダー。
リーダーは常にこの心得でいきましょう。
感想などご連絡いただけるとうれしいです。
ご質問、不明点も遠慮なくご連絡ください。
- 新着記事