コラム

失敗事例から学ぶ、商品企画を成功へと導く5つのヒント

2021.02.04

企画

失敗事例から学ぶ、商品企画を成功へと導く5つのヒント

この記事に目をとめられた皆さんは、「商品を企画することになったけれど、企画の進め方がわからない」とか「失敗をしないで上手く企画をすすめていきたい」と考えていらっしゃる方々ではないでしょうか。
失敗をしないためには、そもそもどのような失敗があるのか、どこでトラブるのかを先に知っておくべきです。
長年ソニー(株)で商品企画に携わってきた私ですが、特に若いころはそれこそ本当にたくさんの失敗をしてきました。
私が経験してきた数々の失敗の裏を返して対策していけば、大きな失敗を避けられるはず。
今回は失敗例をお伝えすることで確実に企画を進めるヒントになればと思います。

目次

■ 商品企画を推進するうえでよくある5つの失敗例

商品企画を推進していくうえで失敗はつきものです。
特にその企画の新規性が高ければ高いほど小さなミスが大きな失敗につながることも。
しかし、企画を成功させるためには致命的になるような大きな失敗は避けなければなりません。

ここでは私自身がソニーの企画部門で実際に経験したいくつかの失敗例をお伝えします。
実際に現場ではよくある失敗例です。



ひとつずつ見ていきましょう。

■ 失敗例① 企画が進んでから前提や条件と合わないことが発覚した

たとえばこんなことがありました。

ある分野でサービス事業の立ち上げリーダーに指名されたときのことです。
部門長からの条件は「ソニーの商品と関連しなくても良い、サービスを軸とした事業を立ち上げる」というものでした。
しかし企画が進んだ後になって、その上の役員から「ソニーの商品との関連性が薄い、もっとシナジーを持たせるように」との指示がきました。

後から方針が変わったのか、最初から話がずれていたのか定かではありませんが、企画の初期段階に上層部まで前提や条件について確認しておく必要性を痛感しました。

■ 失敗例 ② 抜け漏れが度々発生して手戻りしてしまった

このような事例は計画の立て方が粗いと度々起こります。
手戻りの多発はスケジュール遅れだけでなくその分初期コストもあがってしまいます。

注意すべきは計画を綿密に立てることです。
あらかじめしっかりシミュレーションし、できる限り綿密な計画をたてることで、トラブルが起こっても想定内で進めることができます。

綿密な計画の立て方についてはこちらの記事をご覧ください。

ただし、行動は計画にとらわれずに、柔軟に対応することがプロジェクトをうまく推進させるコツです。
トラブルが起きた際はすべて想定内であると構え、どんどん処理していきます。

■ 失敗例 ③ いざ商品を導入するときには他社に先を越されてしまった

ソニーが記録メディアの新規事業としてUSBメモリーを日本初で導入しようとしていた時の話です。

当時USBメモリーは海外で発売され始めたころで、日本にはそのサンプルが入ってきている程度でした。
我々企画部門がこれを日本に初めて導入したいという提案に対して、当時の副社長から「分かった、すぐにやれ。ただ、1人が考えていることは100人が考えているんだ。半分のスケジュールでやれ!」と命じられたのです。
絶対に日本初で導入しようと多方面の協力を得て、ほぼ半分のスケジュールで導入したのですが、ほんの少しの差で他社に先を越されてしまいました。

画期的な技術でない限り、既存のもの同士の組み合わせは商品化を考えている人がたくさんいます

幸い他社は海外品そのままの輸入であったのに対し、我々は日本メーカーでは初めてのオリジナルデザインでの導入で評判となり、売りにはつながったのですが、商品企画におけるスピード感は非常に重要だということを痛感しました。

■ 失敗例 ④ 売り始めたら、あとが大変だった(利益がでない)

サービスやメンテナンスが絡む事業に起こりがちな事例です。

私も初めてシステムソリューションの企画を担当した時、リリースした後のメンテナンス、周辺機器との接続検証やアップデートサポート、システムインテグレーターなどのパートナーサポートのプランが甘く、企画時の想定をはるかに超えるメンテナンス費用が掛かってしまい、事業立ち上げ推進にかなり苦労したことがあります。

サービスやシステムソリューションの領域に長けた企業では問題ないと思いますが、

商品中心の企業がサービスやシステムソリューションに事業拡大するときはアフターメンテナンスのプランや費用に特に注意が必要です。

■ 失敗例 ⑤ 1号機は売れたが、その後が続かなかった(事業継続断念)

これも新規事業でよくある失敗です。
リカバーできる範囲であればなんとかなるときもありますが、死活問題になることもあります。

ある分野の新規事業開発で新しい商品をリリースしたとき、少人数で立ち上げていたこともあり、私は1号機のリリースで手も頭もいっぱいになっていました。
2号機の企画を立てようとしたときにはすでに遅く、その状況でリソースの補充も認めてもらえず、継続断念となった経験があります。>

1号機の企画段階から中期計画、必要なタイミングで2号機の企画を開始していくことを忘れないでください
1号機が成功するか分からないのに2号機の企画ができるのか? という声も聞こえそうですし、私も実際に当時のマネジメントからそのようなコメントをされたことが何度かありました

しかし、事業というものは必ず立ち上げることを前提に進めているはずです。

1号機は理想の状態にいかなくても立ち上がる、2号機はその反省も活かしながらさらに拡大させると信じて進むことが大切です。

ソニーのウォークマンも、アップルのiPhoneも1号機で大成功したわけではありません。
粘り強くいきましょう。

■ まとめ

私自身がソニーの企画部門で実際に経験したいくつかの失敗例をお伝えしました。
実際に現場ではよくある失敗例です。

失敗を避けるためには

・企画の初期段階で上層部まで前提や条件について確認しておく

・抜け漏れが発生しないように綿密な計画を立てる

・スピード感を重視する

・アフターメンテナンスのプランや費用にも注意が必要

・1号機の企画段階から中期計画、必要なタイミングで2号機の企画を開始していく


これらのことを念頭において企画を推進してください。

商品企画を成功に導くには、アイデアはもちろん大切ですが、問題となりそうな点を先行して予測しながら進めていくことが重要であるということについてお伝えしました。

私の失敗例を参考にしていただいて、あなたの企画推進のヒントになれば幸いです。

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