成功に導く企画の進め方【その1】企画をスタートする前にやっておくべきこと

2020.12.16

新規事業開発、商品開発現場での実践的な企画の進め方についてお伝えします。
早い段階から全体像を企画構想としてまとめ、細部を詰めていくのが最速でまとめるコツです。
【その1】では企画の目的や企画スタート前にやっておくべきことについてお伝えします。

「企画はどのように進めればよいですか?」
「企画のプロセスが分からない」
などとよく相談を受けます。

企画という仕事に長く携わってきた経験から、私なりの企画のプロセスやパターンを持っているのですが、それをお伝えできたらと思います。
その時々の企画テーマに合わせて、お伝えするプロセスやパターンをアレンジしながら進めていくことで企画がよい方向に進めば幸いです。

実践的な企画の進め方についてお伝えしていきたいと思いますが、いきなり企画を始めると後々方向が見えなくなったり、計画が頓挫してしまうこともあります。
「急がば回れ」です。
まずは企画の進め方【その1】として、企画というものについて、そして企画をスタートする前にやっておくべきことについてまとめました。

不明点やご質問があればできる限りお答えしますので、遠慮なくお問合せください。

■ 企画とは

企画とは単に「アイデアを出すこと」と思われがちですが、実際にはアイデアを出すことだけが企画なのではなく、そのアイデアを実現するところまでが企画の範囲になります。

つまり企画者(企画マン)はアイデアを出し、それを実現させる責任があるのです。
この考え方にたてば、企画の ”目的” は「事業や商品・サービスを確実に立ち上げること」にあります。
人によっては、企画すること自体や企画書をまとめることが ”目的” になってしまっていることがあります。

企画を進めるときには、まずその企画の ”目的” をしっかり定めましょう。

■ 企画スタート時の3つの状況パターン

企画を始める前に頭に入れておきたいのが企画スタート時の状況です。

ここでは大きく3つのパターンに分けてみました。

企画スタート時の状況の違いによって心構えが違ってきますので、ここで少し触れておきたいと思います。

パターン1: 既存事業の新商品、新サービスの企画で、条件や体制がすでに整っている

既存事業の商品企画などがこれにあたります。
後継機種や派生モデルの企画で、社内体制、販売ルートもすでに存在しています。
体制が整っている分やりやすい面もありますが、逆に関連部署や関係者からの期待やチェックも多くなり、説得作業も多くなる可能性があります。

パターン2: 新規事業の企画で、ある程度の条件や体制が整っている

既存事業の拡大として、組織として新規事業に取り組む場合がこのパターンです。
推進体制などもあらかじめ与えられているケースです。
このケースでは体制はある程度あるもののノウハウや販売ルート開拓は新規であり、ハードルは高くなります

パターン3: 新規事業の企画で、全くゼロベースからのスタート

自ら企画提案していく場合や、少人数で準備室などから新規事業を進めていくパターンです。
企画の可能性そのものの検討から入ります。
まずは企画を進めるための予算と人の確保から始まることになります。

パターン1から3になるほど新規性が高く、確認すべきこと、やるべきことが多くなります。
企画を始める際には新規性が高いほど最初から詳細を詰め込みすぎず、大まかなところから整理していくことがコツです。

■ 企画推進4つのステップ

企画の進め方は以下のように大きく4つのステップにまとめられます。

① 背景、目的の明確化と全体の進め方の確認
② 仮説の構築
③ 仮説の検証(PDCAをまわす)
④ 企画導入の計画の立て方

では、どのようにステップを踏んで企画を進めていけばよいのか、上記のステップ順に1つずつ見ていきたいと思います。

①背景、目的の明確化と全体の進め方の確認

企画をうまく推進するためには、実際に企画をスタートする前にやっておくべきことがあります。
それは背景や目的の明確化と全体の進め方の確認です。
これを押さえておかないと後々方向が見えなくなったり、計画が頓挫してしまうこともあります。
企業の中で企画を開始する際は、多かれ少なかれ必ず目的や条件があります。
まずはそれら整理しておくべき項目を確認します。

・背景、目的
・与えられたミッション
・事業のドメイン(領域)
・予算
・承認者、ステークホルダー(利害関係者)は誰か
・承認者、ステークホルダーの条件や要望
・スケジュールと進め方の確認
1つずつ簡単に見ていきます。

【背景、目的】
企画に与えられている背景や目的を承認者、あるいはマネジメントに確認します。
向かうべき方向としてとても重要な項目です。

【与えられたミッション】
プロジェクトに与えられているミッションを確認します。
最終的にはプロジェクトのゴールとなります。
例えば以下のようなものがあるでしょう。
ー商品やサービスの場合は、売上〇〇達成、〇〇%アップ、シェア〇〇%アップ
ー新規事業の場合は、〇〇の技術を活かせる新規事業を立ち上げる。〇〇市場に参入するための新規事業を立ち上げる。

このとき、売上、シェア、利益など期待されている目標を時期も含めてできる限り数値など具体的に確認しておいてください。

加えて外部、つまり社会に対しての ”ミッション” や ”理念” も重要です。
こちらも確認しておきます。
プロジェクトミッションや理念については、こちらの記事を参照ください。

【事業のドメイン(領域)】
特に新規事業の場合はどの領域での事業立ち上げを期待されているのかを確認します。
例えば、すでにビジネスを展開している既存領域での新規事業なのか、事業領域を新たに開拓することが求められているのか、その領域への条件は何かなどを確認します。

【予算】
与えられた予算と条件を確認します。
企画が進んだら予算がつく場合や、予算も含めての企画提案が求められる場合もあります。
その場合はどの時点で予算の判断をするのかと予算の規模感を確認しておきます。

【承認者、ステークホルダーは誰か】
誰が承認者、判断者か、事前確認が必要な部署や人は誰かを確認します。
協力してもらえそうな人も早期に確認しコンタクトしておきます。
分かる範囲で体制図を書いておくとよいでしょう。
承認者、ステークホルダーにとっても全体が見え安心できるプロジェクトとなります。

【承認者、ステークホルダーの条件や要望】
承認者、ステークホルダーからの条件や要望、コメント、アドバイスなどを確認しておきます。
ステークホルダーによっては、プロジェクトに対してポジティブな場合とネガティブな場合があります。
プロジェクトへの想いなどを伝え、できる限り賛同者になってもらいましょう。

【スケジュールと進め方の確認】
与えられている目標スケジュールとどの段階でどのレベルの確認、承認をとりながら進めるかを確認します。
企画が進むに従って進め方も変わっていきますが、それで構いません。
会社によってプロセスが定義されている場合はそれに従います。
定義されているプロセスが企画にうまく合わないときは、プロセスを適宜アレンジし、その進め方自体をあらかじめ確認しておきましょう。

以上が企画を始めるにあたって事前に確認すべき項目です。
承認者、判断者は何かしらこれらの項目に対してイメージを持っているはずです。
明確でない場合は、自ら想定し確認をとっておくようにしてください。
また、条件が無い場合は”無い”ことを明確にしておいてください。

項目のすべてがきっちり揃っていることは当然稀ですので、この段階では可能な範囲の整理で構いません。
しかし、これらがあいまいなままでスタートすると、途中で条件とずれていた、期待と違っていたとなってしまうことがよくあるので気を付けましょう。

これらの内容を会議の議事録として残したり、「〇〇企画にあたって」 などの資料としてまとめ、必ずドキュメントで残します。
企画が進んだ後に条件や要望が変わることもよくあります。
その場合は柔軟に対応していきましょう。

■ まとめ

企画の進め方【その1】では、次のことをお伝えしました。

■企画とは
■企画スタート時3つの状況パターン
また、企画に入る前にやるべきこととして
■企画推進4つのステップ
 ①背景・目的の明確化と全体の進め方の確認
についてお伝えしました。

企業での新規事業や新商品・サービスの企画は、承認者、判断者の意向を確認しながら、すばやく確実に企画を立ち上げていくことが求められます。

企画の進め方【その2】では企画としての重要パートでもある  
 ②仮説の構築  
 ③仮説の検証(PDCAを回す)

についてお伝えします。

不明点、ご質問、ご指摘などお気軽にご連絡いただけると幸いです。

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