成功に導く 企画の進め方【その2】 背景・目的の明確化と全体の進め方の確認
2022.08.29
今回から、具体的な企画の進め方をお伝えします。
企画をうまく推進するためには、実際に企画に入る前にやっておくべきことがあります。
それは背景や目的の明確化と全体の進め方の確認です。
これを押さえておかないと後々、進む方向が見えなくなったり、計画が頓挫してしまうこともあります。
企業の中で企画を開始する際は、多かれ少なかれ必ず目的や条件があります。
まずはそれら整理しておくべき項目を確認します。
目次
■ 背景や目的の明確化と全体の進め方の確認
1つずつ簡単に見ていきます。
細かいですが、重要なところなので頑張りましょう。
1.背景・目的
企画に与えられている背景や目的を承認者、あるいはマネジメントに確認します。
向かうべき方向としてとても重要な項目です。
2.与えられたミッション
プロジェクトに与えられているミッションを確認します。
最終的にはプロジェクトのゴールとなります。
例えば以下のようなものがあるでしょう。
ー商品やサービスの場合は、売上〇〇達成、〇〇%アップ、シェア〇〇%アップ
ー新規事業の場合は、〇〇の技術を活かせる新規事業を立ち上げる
〇〇市場に参入するための新規事業を立ち上げる
このとき、売上、シェア、利益など期待されている目標を時期も含めて、できる限り数値など具体的に確認しておいてください。
加えて外部、つまり社会に対しての ”ミッション” や ”理念” も重要です。
ただ数字ばかり追うのでは現場は疲弊してやる気をなくしてしまいます。
事業の持つ意義、パーパスをしっかり確認しましょう。
3.事業のドメイン(領域)
特に新規事業の場合はどの領域での事業立ち上げを期待されているのかを確認します。
例えば、すでにビジネスを展開している既存領域での新規事業なのか、事業領域を新たに開拓することが求められているのか、その領域への条件は何かなどを確認します。
4.予算
与えられた予算と条件を確認します。
企画が進んだら予算がつく場合や、予算も含めての企画提案が求められる場合もあります。
その場合はどの時点で予算の判断をするのかと予算の規模感を確認しておきます。
5.承認者、ステークホルダーは誰か
誰が承認者、判断者か。事前確認が必要な部署や人は誰かを確認します。
協力してもらえそうな人も早期に確認しコンタクトしておきます。
分かる範囲で体制図を書いておくとよいでしょう。
承認者、ステークホルダーにとっても全体が見え安心できるプロジェクトとなります。
6.承認者、ステークホルダーの条件や要望
承認者、ステークホルダーからの条件や要望、コメント、アドバイスなどを確認しておきます。
ステークホルダーによっては、プロジェクトに対してポジティブな場合とネガティブな場合があります。
プロジェクトへの想いなどを伝え、できる限り賛同者になってもらいましょう。
ステークホルダーの願いを予想し、提案が通るように検討することも重要です。
7.スケジュールと進め方の確認
与えられている目標スケジュールとどの段階でどのレベルの確認、承認をとりながら進めるかを確認します。
企画が進むに従って進め方も変わっていきますが、それで構いません。
会社によってプロセスが定義されている場合はそれに従います。
定義されているプロセスが企画にうまく合わないときは、プロセスを適宜アレンジし、その進め方自体をあらかじめ確認しておきましょう。
■ まとめ
以上が企画を始めるにあたって事前に確認すべき項目です。
承認者、判断者は何かしらこれらの項目に対してイメージを持っているはずです。
明確でない場合は、自ら想定し確認をとっておくようにしてください。
また、条件が無い場合は”無い”ことを明確にしておいてください。
項目のすべてがきっちり揃っていることは当然稀ですので、この段階では可能な範囲の整理で構いません。
しかし、これらがあいまいなままでスタートすると、途中で条件とずれていた、期待と違っていたとなってしまうことがよくあるので気を付けましょう。
これらの内容を会議の議事録として残したり、「〇〇企画にあたって」 などの資料としてまとめ、必ずドキュメントで残します。
企画が進んだ後に条件や要望が変わることもよくあります。
その場合は柔軟に対応していきましょう。
企業での新規事業や新商品・サービスの企画は、承認者、判断者の意向を確認しながら、すばやく確実に企画を立ち上げていくことが求められます。
途中段階で煮詰まった時は、何らかのステップを飛ばしている可能性があります。
チェック相手として、コンサルタントをぜひ一度ご活用ください。
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