「結論から言うと、、」を口癖に! ビジネスマンの受け答えのコツ

2020.11.21

会議やミーティングで質問を受けたり状況説明を求められる際、あなたはどのように答えていますか?
実は、受け答えの最初の印象が、その後の会議やミーティングの流れを左右することは少なくありません。
ビジネスの場では是非「結論から言う」癖をつけてください。


この結論から話す手法は「アンサーファースト」と言われますが、意識的に行うと会議やミーティングの質が断然あがります。

多くの企画会議に参加してきた私が身にしみて感じている「結論から言う」ことのメリットとコツについてお伝えします。
企画関連の会議だけではなく、全てのビジネスミーティングに応用できるスキルです。

あなたがビジネスマンであったとして、企画会議やミーティングで「企画が予定通りうまく進んでいる」あるいは「課題があって予定通り進んでいない」といった状況をどのように説明しますか?


企画会議、ミーティングの場では「結論から言うと…」を口癖にしましょう。


私自身、かつての上司のアドバイスで ”アンサーファースト” を意識するようにしてから、企画会議での受け答えが楽になりました。
またチーム内で ”アンサーファースト” を心掛けるだけで、企画会議やミーティングの質が断然上がります。
この記事を読んで理解していただいたとしても、日ごろから意識していないとなかなか実行はできません。
今日から少しずつでも、実践していきましょう。


ここでは「結論から言う」ことのメリットやコツについてお伝えします。

■ 結論から言う癖をつけよう

ビジネスの場では基本的に「結論から言う」癖をつけましょう。

こんな具合です。
「結論から言うと、予定通り進んでいます。 ただし、××な課題が発生しています。」
「結論から言うと、予定より遅れていますが、リカバリー可能と思っています。」

よく見られるケースでは、理由や言い訳を先に言ったり、これまでの活動を時系列で長々と説明する人がいます。それでは結論はどうなんだと周囲がイライラしてしまいます。

このようにまず結論から話し始めることで、上司や聞き手は即座に状況がわかり、安心することができます。

企画会議や進捗会議で説明することが多い企画リーダーや企画マンは結論から言う癖をつける、これはどの仕事にも有効なスキルといってよいでしょう。

また、リーダーはメンバーにもしっかりアドバイスしていきましょう。

■ 結論から話す4つのメリット

聞き手、特にマネージャーは多くの案件を抱えています。
従って、聞きたいことはポイントのみであることが通常です。

結論から言うことによるメリットを挙げておきます。

●聞き手が安心できる
逆の立場に立って考えると分かると思いますが、うまく行っているときもそうでないときも、前置きを長々と説明されるより、まず結論やポイントを伝えてもらう方が聞き手は安心することができます。

たとえうまく行っていないとしても「きちんと把握しているな」「任せて大丈夫だな」と思ってもらえます。

まず状況全体を伝えて、その後に詳細を説明するようにしましょう。

●簡潔に話せるようになる
背景や今までの努力を話したい気持ちはとてもよく分かります。
しかし結論から言う癖をつけることにより、相手が聴きたいポイントを意識するようになり、簡潔に話せるようになります。
大切なことは、「聞き手に分かってほしいこと」を伝えることです。まず結論から話すようにし、簡潔にまとめ、きちんと伝えましょう。

●理解されやすい
最初に最も重要な結論を聞けると、その後は興味のあるところだけを聞いておけばよいので、聞き手は聞くのが楽になります。
よって、長々話すよりも理解されやすくなります。
背景から長々話されるとどこで結論がくるのかが分からないため、結論を聞いた後も何がポイントだったのか分からないことが多く、理解されにくくなってしまいます。
最も大切な結論やポイントを話し、その後は補足として説明するようにしましょう。

●スピードが上がる
結論から言う癖がついてくると、説明が簡潔になるため、スピードが上がります。
企画チーム全員がこの癖をつけると、ミーティングが簡潔になり全体のスピードもあがります。
ミーティングにスピード感がある企画チームは、企画自体も早く進みます。

他にもたくさんのメリットがあります。
ぜひ、あなたもトライしてみてください。

■ ”結論から言う” ための3つの実践パターン

「結論から言う」を実践するための言い方はたくさんありますが、まだ慣れないうちは、次の3つのパターンを意識するとよいでしょう。


慣れるまでは会議やミーティングで受け答えをする際、その後の言葉が浮かんでいなくても、この3つのパターンのどれかを言ってしまいましょう。
そして少し考えてから話を続けても全く問題ありません。
もちろんすべての会話を結論から話す必要はありませんが、できるようになっておくに越したことはありません。

ひとつずつ見ていきましょう。

●「結論から言うと…」
何かを説明するとき、あるいは何かを聞かれたときは、まずこの癖をつけるのがおすすめです。
その後、「う~ん、、」と少し考えてから説明しても大丈夫です。
そして、結論を言った後に、背景や補足、言い訳がある場合はそれを伝えましょう。

●「答えは、Yesです(Noです)」
「××はうまく進んでいるか?」 と聞かれたとき、あなたはどう答えていますか?
長々説明していて「それで答えは Yes か No かどっちなんだ??」 と聞かれたことはありませんか?
うまく行っていることや、もしくはうまく行っていないことから説明していませんか? 

このような Yes か No で答えられる質問には、
「答えは、Yesです。」
「答えは、残念ながらNoです。」
と、まず Yes か No を先に答えるのが正しい答え方です。

Yes、No で答えられる質問をクローズドクエスチョンと言います。
クローズドクエスチョンには、「Yes、No」「はい、いいえ」で答える癖をつけましょう。

これができるようになると、周りで聞いていても気持ちがよい受け答えとなります。

●「ポイントは3つです。」
「理由は3つあります」
「ポイントは3つです」
 このように、何か理由や状況を説明する際は、まずは3つあげるようにしましょう。

2つでは少ない、4つでは少し多く、3つが最適と言われています。
また3、5、7など奇数がよいとも言われています。

ただし、2つや4つなどがダメと言うわけではありません。
コツは、まずその時思いついた数で
「ポイントは×つです」
と言ってから、説明することができるようになると、企画マンとしてもビジネスマンとしても一段あがるでしょう。

さらには、×つの数が思いつかない場合は、3つと言ってしまうのがコツです。
よく聞いていると、3つと言っておきながら、3つめが思いつかず詰まってしまったり、4つになっている人もいます。
最初はそれで構いません。
この言い方の癖をつけることができると、企画会議での受け答えが締まり、洗練された議論になってきます。

■ 注意点

「結論から言う」癖をつけることをお伝えしてきましたが、いくつか注意点もあげておきます。

●使いすぎは要注意
使えるようになるまでは、小さなミーティングでも練習することをお勧めしますが、ある程度使えるようになって多用しすぎると堅苦しくなってしまうこともあるので注意しましょう。
バランスが大切ですね。
ただし、企画会議や大きな会議では、有効なので積極的に使っていきましょう。

●聞き手の場合はしっかり聞いてあげましょう
自分が結論から言うこと、”アンサーファースト”ができるようになると、ついつい相手にも同じことを求めがちになってしまいます。
自分が聞き手の場合に、前置きを長々と話されると
「それで結論は?」
「要するに、YES、NO どっち?」
などと聞きたくなりますが、そこは我慢してしっかり聞いてあげましょう。

あるいは、言葉を変えて
「整理すると×××ですよね」
「YESと理解したけれど、あってますか?」
などとサポートしてあげましょう。

話し手がアドバイスできる相手であれば、会議の後にアドバイスしてあげるのがよいですね。

●普段の会話では要注意
「結論から言う」が有効なのは、あくまで結論と時間が求められる会社やビジネスでの会話においてです。
打ち解けた友人や家族との普段の会話では、使いすぎると相手に不快感を与えてしまうことがあるので気を付けましょう。
普段の会話は、結論を出すことが目的ではなく話すこと自体が目的ですね。
特に、男性と女性では脳の思考パターンが違っているので要注意です。女性は話すこと、また話をきいてもらうこと自体が重要で、結論を求めているわけではないことも多いそうなので、妻との会話で「結論は」などと言っては怒られかねません。

注意点についてお伝えしましたが、注意するのはできるようになってからで構いません。
まずは実践して使えるようになりましょう。

■ まとめ

今回は、企画会議やミーティングで「結論から言う」ことについてお伝えしました。
企画マンは多くの人に説明したり、時には言い訳も必要です。
そんなときには「結論から言う」ことができるだけで、受け答えに洗練されたイメージがでます。

企画マンは信頼されることも重要です。
洗練された受け答えができるよう日頃から意識していきましょう。

「結論から言うと…」
「答えは Yes(あるいは No )です。」
「ポイントは3つです。」

の3つを今日から実践しましょう。

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