コラム

即実践できる!企画アイデアの出し方、つくり方【前編】アイデアを出す7つのステップ

2020.12.17

企画

即実践できる!企画アイデアの出し方、つくり方【前編】アイデアを出す7つのステップ

新規事業開発、商品開発など企画におけるアイデアの出し方、つくり方のコツとして、現場での作業の視点でお伝えしています。
前編では「アイデアを出す7つのステップ」として、私が家電メーカーの企画でどのようにアイデアを出していたかをお伝えします。

目次

新規事業開発や商品開発などの企画では、採用されるアイデアを出せるか出せないかで企画がスタートできるかが決まります。

さらに、そのアイデアの筋がよいどうかがその後のプロジェクトをスムーズに進められるかどうかに大きく影響します。
当然導入後の売れ行きをも左右するため、企画にとってアイデアを出すことは最も重要な作業と言っても過言ではありません。

私も新規事業開発や新商品開発の企画として多くのアイデアを出し、企画として育ててきました。
ここではアプローチの仕方や、どんな作業をしてアイデアを出してきたのかを現場視点からお伝えできればと思います。

本やネットを見てもアイデアの出し方の実際の作業が分からないという企画マンの方、アイデアは出せてもその後うまく企画に落とし込めずに困っている新規事業開発、新商品開発担当の方々、少しでも参考になるとうれしいです。

ここではただアイデアを出すだけではなく、新規事業開発や新商品開発において ”企画として進めるに値するアイデアを見つける、つくる” ことをアイデア出しのゴールとしています。

現場的に記しているため、用語が正確でなかったり、方法も教科書的でないところがありますがご容赦ください。

前編として「アイデアを出す7つのステップ」を、後編ではアイデアの発想法についてお伝えします。

■アイデアは出す?つくる?

アイデアは出す? つくる?
同じようで微妙にニュアンスが違いますね。

私の中では全くのスタート段階は「アイデアを出す」がしっくりきます。
さらに実際にアイデアを出す作業をしているときは「アイデアを絞り出す」感覚です。
段階が進んでいくと、それらを組合わせたりアレンジしたものになることが多いので「アイデアはつくる」イメージになるかもしれません。

読まれた方も多いと思いますが、ジェームス W. ヤング著『アイデアのつくり方』という書籍は有名です。

私は企画の仕事についてかなり経験を積んでからこの本を読みましたが、自分のアイデア出し作業と非常によく似ていて驚きました。
アイデアを出すことを仕事としている方は、多くの方が同じではないかと思います。

ジェームス W. ヤングはこの本の中で ”アイデアをつくる” プロセスを5段階に定義しています。

私なりに解釈でまとめてみます。

第一段階:データを集める → 資料・データを集める(調査)
第二段階:データを咀嚼する → 資料・データを整理する
第三段階:データを組合わせる
第四段階:ユーレカ(発見!)→ アイデアがひらめく!
第五段階:アイデアをチェックする

私もよく似たプロセスをとっていますが、ここでは私なりの感覚と経験でもっと現場よりの「7つのステップ」としてお伝えします。
ジェームス W. ヤング 「アイデアのつくり方」もバイブル的ですので、まだ読まれていない方は一読をお勧めします。

■アイデアを出すための7つのステップ

私がアイデアを出す場合、プロジェクトのレベル、人数、テーマにもよりますが、大きく分けて次の7つのステップで進めています。

①テーマ、条件の確認
②調査、情報収集
③アイデアを洗い出す、絞り出す
④全く異なる場面でひらめく
⑤候補を絞り、粗い仮説をたてる
⑥調査、検証
⑦候補の決定


1つずつ見ていきたいと思います。

①テーマ、条件の確認
新規事業にしても商品開発にしても、会社から与えられているテーマや制約条件、マネジメントからの要望があるはずです。

実際にアイデアを出す作業のときはこれらに縛られる必要はありませんが、テーマ、条件、要望などを事前に洗い出し、整理しておいてください。
企画が条件から大きくそれないようにするためです。

企画の最初の作業です。
可能な限り整理、確認しておきましょう。

②調査、情報収集
テーマや条件の確認ができたら、アイデアを出すための調査や情報収集を行います。
インターネット、書籍、有識者へのヒアリングなどから情報を集めます。
展示会などがあれば足を運ぶのもよいと思います。
ターゲット顧客が定まっている場合は顧客ヒアリングも有効です。

初期の段階ではまだ焦点もぼんやりしているので、アイデア出しのテーマを見つけることを目的にラフな調査で構いません。
次のステップで具体的なアイデアを出しながら追加調査を併行して行います。
最初の取っ掛かりがなく困っている場合は、
・ターゲット市場、ターゲット顧客が困っていること
・自社の強みの洗い出し
から調査し、それを軸にアイデア出しを行い、また調査に進む。
これの繰り返しとなります。 

③アイデアを洗い出す、絞り出す
いきなり具体的なアイデア出しに入る方もいると思いますが、まずはざっくりテーマとなる大きな分類を整理しましょう。
大分類、中分類、具体アイデアを行ったり来たりし、整理しながら、とにかくたくさん洗い出していきます。

ジェームス W. ヤングも言っていますが、とにかくこの段階は質より量です。
深く考えず、一つでも多く洗い出しましょう。

お勧めは「目標の数を決めて絞り出す」です。
ここではあえて”絞り出す”としました。

テーマの内容、人数にもよりますが、がんばればいくつくらいアイデアを出せるか見当がつくと思います。
その1.5~2倍くらいを目標にし、絞り出します。

例えば5人の場合、30分で1人10個くらいかなと思ったら、その倍の1人20個つまり100個必ず出すと決め、それに向けて突進します。
採用されないアイデアでもよいので力づくで出してください。
むしろこのぶっ飛んだアイデアこそが重要です。

絶対採用されることはないと思っているアイデアでもそこから派生して他のアイデアが出てきます。
特に複数人でアイデア出しをやっているときは、どんどん派生し現実的なよいアイデアへ発展することがよくあります。

誰もが出せる普通のアイデアからは画期的なものは生まれせん。
笑われるようなアイデアを安心して出してください。

最後に絞り出したアイデアを再度、分類、整理しておきます。

④全く異なる場面でひらめく
アイデアを絞り出した後にすぐに候補を1つに絞らずに、数日寝かせることをお勧めします。

私の場合、この数日間の中で、通勤途中や休日、寝ているとき、お風呂に入っているとき、その他全く違うことをしているときに突然よいアイデアがひらめくことが多いです。

そのことを考えようとしているわけではないのですが、実際は無意識の中でずっと考えているのだと思います。
これまでの多くのアイデアがこうしてひらめいたり、うまく組み合わさったりしています。

ジェームス W.ヤングも同じことを言っています。
私だけではないのだと思います。

⑤候補を絞り、粗い仮説をたてる
もう追加が出ない、ひらめくことも少なくなってきたら、候補を絞っていきます。
この段階では企画レベルにもよりますが、3~4案くらいに絞ります。
そして条件と照らし合わせ、粗い仮説としてざっくりまとめます。
周辺調査がまだの段階ですので、あまり時間をかけずに可能なレベルのまとめ方で構いません。

ただし、ここで粗くても仮説としてまとめておくことでその後の作業が格段に楽になります。
必ず行ってください。

⑥調査、検証
インターネット、書籍、有識者へのヒアリングなどで可能な範囲で調査します。
可能なら想定顧客へもヒアリングします。
粗仮説の検証です。
調査の内容は企画によっても異なりますが、概ね以下のような項目となります。

【市場調査】
・市場の状況、市場規模
・競合他社の状況
・売れそうか?
・競合に勝てそうか?
・顧客価値が本当にありそうか?

【自社の強み、技術】
・実現できそうか?
・他社の参入障壁はどのレベルか?(自社の強み確認)
・儲かりそうか?
・継続できそうか?

見込みがありそうな有力候補から重点的に調査確認し、見込みが薄そうなアイデアは粗い調査にするか、いったん後回しでよいでしょう。

この段階での調査と検証は、その後企画内容を掘り下げ、改善していくため、スピード重視です。
各項目の網羅性、調査レベルも重要ですが、走りながらで構いません。
バランスは適宜判断ください。

このとき、⑤でまとめた粗仮説があるとその仮説を中心に調査していくことができ、各段にスピードが上がります。

目的はアイデアが企画として推進する価値があるかを確認し企画構想を立てることにありますので、それが達成できるレベルであれば構いません。

企画構想に対して情報が不足している場合は追加調査となりますが、この段階では重要項目以外は課題としてあげておき、あまり時間をかけずにどんどん進めましょう。

⑦候補の決定
いよいよ候補を決定します。
調査が進むにしたがって、3~4に絞っていた仮説の中で最有力候補がほぼ固まってきていると思います。

以下の要領で筋が最もよさそうな最終候補を決定します。

<筋がよい候補を決定する要素>
・ 企画構想としてバランスよくまとまっているか
・会社のテーマ、条件にあっているか?
・目的、意義が明確か?
・コンセプトは明快か?
・競合状況
・自社の強みが明確か?勝てそうか?
・導入ストーリーが描ける

<課題の確認>
・致命欠点はないか?
・課題があっても解決できそうか?

よいアイデアが複数ある場合、複数を残すかは状況を見て判断でよいですが、複数企画を併行して進めることはその分時間がかかることになるので、2つまでにすべきです。
優先順位は必ず決めてください。

この段階のアイデアや企画構想は進めていくにしたがってまだまだ軌道修正されたり、大きく形やコンセプトが変わっていきます。
その前提でスピード重視でいきます。

また具体化は後でもよいですが、プロジェクトのミッションや理念につながりやすいアイデアも筋がよいアイデアと言えます。
プロジェクトミッションや理念についてはこちらをご覧ください。

ここまで来たら、プロジェクトオーナーやマネジメントに報告し、テーマや条件にあっているか、マネジメント視点での課題や意見を確認しておきます。
場合によっては、オフィシャルな承認を得てください。

■まとめ

アイデアの出し方、つくり方【前編】として、アイデアを出すための7つのステップをお伝えしました。

①テーマ、条件の確認
②調査、情報収集
③アイデアを洗い出す、絞り出す
④全く異なる場面でひらめく
⑤候補を絞り、粗い仮説をたてる
⑥調査、検証
⑦候補の決定

実際に私がやっている流れで書いていますので、現場感覚だと思います。
アイデアの出し方やステップは人それぞれなところもあります。

私自身も勉強になりますので、いろいろなご意見を頂けると幸いです。
ご質問も遠慮なくお願いします。

アイデアの出し方、つくり方【後編】では、ブレインストーミングなど私がよくやっているアイデアの発想法についてお伝えします。

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