仮説をすばやく検証していく! 企画成功のヒントは ”ちょっと聞いてみる”
「企画は実験主義で進めてみよう!成功のヒントは ”ちょっとやってみる” 」の記事では、企画は頭の中で考えたり、議論するだけではなく、早い段階から ”やってみる”、”実験してみる” ことが大切とお伝えしました。とにかく”ちょっとやってみる”という実験主義の姿勢は、より確実でより効率的な企画推進につながります。
そして、企画において ”ちょっとやってみる” ことと同じくらい有益なのが 、”ちょっと聞いてみる” ことです。
このコラムでは、 ”ちょっと聞いてみる” ことが企画推進に大変有用であることをお伝えします。
■ ”ちょっと聞いてみる” が有益な理由
企画を推進する上で ”ちょっとやってみる” ことと同じくらい有益なのが ”ちょっと聞いてみる” ことです。
企画をしていると、どうしても自分の企画に想い入れや主観が入ってしまいます。
また、自分にとってよい情報や都合のよい考えに偏りがちになります。
私自身もそうでした。
企画に熱い想いがあるだけに空回りしたり、周りが見えなくなることがあります。
しかし、他の人の意見を聞いてみることによって、冷静な意見が得られたり、予想していなかったアイデアや逆に課題が見つかったりします。
アイデアが浮かんだり、ある程度企画構想がまとまってきた段階で、想定顧客やステークホルダーとなる人、あるいは近い人にヒアリングしてみることはとても有効なのです。
ここで言う ”ちょっと聞いてみる” は、仰々しいユーザーヒアリングでなくて構わないということです。
ユーザーヒアリングというと身構えてしまいますが、気軽に “ちょっと聞いてみる”くらいの感覚でよいのです。
「ヒアリングをしなくては」と考えると、その場を設けなければならなくなって腰が重くなりがちです。
仕事やミーティングで会ったときに少し時間をとってもらったり、メールや電話で気軽に尋ねれば、相手も構えずに本音を話してくれることも多く、有益な情報が得られたりします。
■ ”ちょっと聞いてみる” ときの3つのポイント
”ちょっと聞いてみる” にも3つのポイントがあります。
① 想定顧客やステークホルダーなど、”実際に関係する人” に聞いてみることが重要
実際に関係する人でないと、事実からくる意見や感想はもらえません。
車に乗らない人に、車の乗り心地を聞いても、仮に答えてくれたとしても、勝手な想像の意見になってしまいます。
・どのような商品やサービスがあったらいいか
・どんな利益があるか
・お金を払いたいと思うか
など、 ”実際に関係する人” だからこそ、率直な意見がもらえます。
必ず、 ”実際に関係する人” からヒアリングしましょう。
② ヒアリングした意見は絶対ではない
人は基本的にアドバイス好きです。
思い付きでいろいろアドバイスや意見をくれます。
それをすべて鵜呑みにしないでください。
あくまで参考意見として聞き、判断は自分でするようにしましょう。
③ 想定顧客やユーザーへのヒアリングの際、ユーザーに答えを求めてはいけない
顧客やユーザーは、企画に対するヒントはくれたとしても ”答え” を持っている訳ではないことに注意してください。
ヒアリングの際、顧客やユーザーに答えを求めてはいけません。
この3つのポイントを頭におき、いろいろ話を聞いてみて、企画構想をより精度の高いものにしていってください。
■ ”ちょっと聞いてみる” ことはプレゼンにも役立つ
いざ、企画が進んでプレゼンの段階まで行ったとしましょう。
企画担当は当然熱い想いをもってプレゼンテーションします。
けれども企画者として熱いを語って、一歩引かれてしまったという経験はありませんか?
企画者の想いが強いほど、聞き手は冷静になります。
そんなときに、このヒアリング結果 “ちょっと聞いてみた” ことがとても効力を発揮します。
企画者の主観ではなく、第三者の客観的な意見は、聞き手にとって説得力が増します。
特に、想定顧客やステークホルダーの意見はプレゼンで説得力が増すので、ぜひ織り込んでください。
また、 ”ちょっと聞いてみた” 客観的事実は、内部の企画プレゼンだけでなく、外部パートナー開拓、協力者開拓にも有効です。
企画者の話は基本的に信用してもらえません。
そこに”ちょっと聞いてみた” という客観的な声がはいるだけで、説得力が増します。
ぜひ、活用してみてください。
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