企画推進に求められる真のリーダーシップとは!宇宙飛行士に学ぶプロジェクトリーダーの役割
2022.07.23
「プロジェクトリーダーは、何に重点をおいて活動すればよいですか?」
”リーダー” ですから、もちろんリーダーシップを発揮することが重要、と思われるでしょう。ですが、実は主導する ”リーダーシップ” と補佐する ”フォロワーシップ”、リーダーがこの2つを同時に持ち合わせていないとプロジェクトはうまく進みません。
冷静沈着にプロジェクトを進め、リスクを回避するトップ・オブ・ザ・プロジェクトの担い手、宇宙飛行士もこの2つが重要であると考えているのです。
宇宙飛行士からリーダーの神髄を学んでみましょう。
■ プロジェクトリーダーの役割とは
「プロジェクトリーダーは、何に重点をおいて活動すればよいですか?」
先日、新規事業企画マネージャーの方から質問を受けました。
リーダーの役割とは
▽目的、目標の設定
▽体制づくり、役割の明確化
▽会社、上長との方針確認
▽関係部署の巻き込み
▽全体プランニング
▽全体俯瞰
▽メンバーの活動のサポート
などが挙げられます。
しかし、これらをすべてリーダー自身がやる必要はありません。
できる人がいればどんどん任せましょう。
リーダーの本当の役割は
「これらがうまく進んでいるかを把握する」、
そして、うまく進んでいなければ、
「なんとかする」
ことではないでしょうか。
■ リーダーが達成したイメージを持つ重要性
そして何より重要なことは、「リーダーが絶対できると信じること、できているイメージがあること」です。
まず、できているイメージが明確であればあるほど、達成できる自信につながります。
また、イメージする中で、ひっかかることがあるならば、そこを解決していく気づきがあるということになります。
さらに、より良いリーダーは自分だけではなく、そのイメージを“チーム”で描くことができます。
そうなると、メンバーのモチベーションアップにつながります。
通常はあまり理想の状態を描くことはしないと思いますが、理想の状態が描けている場合とそうでない場合を考えてみると描けている方が各段に前に進めます。
■ リーダーシップとは
では、そもそもリーダーシップとは何でしょう。
「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」大鐘 良一、小原 健右 著(光文社新書)によると、宇宙飛行士に必須の条件として、「真のリーダーシップ」があると書かれていました。
その中で、特に印象的だったのは、「大抵の場面で自分がリーダーだったとしても常にその立場にあるとは限らず、仲間がリーダーの立場のときもある。その際にはしっかりとフォロワーとしてリーダーを補佐できる技量が問われる」という部分です。
つまり真のリーダーとは、常に自分がリーダーシップを発揮するだけでなく、ときには、仲間のリーダーや相手をしっかり補佐するフォロワーシップを発揮できる必要があるということです。
■ フォロワーシップを発揮しよう
では次に、フォロワーシップとは具体的にどういうことか考えてみましょう。
プロジェクトチームを例に考えてみると、チームではいろいろなタスクが発生します。
多くの場合はそれぞれのタスクにリーダーがアサインされます。
特に組織を育てる場合には、あえて若手をタスクリーダーにアサインすることも少なくありません。
そんなときプロジェクトリーダーは目的と権限をタスクリーダーと共有したあとはそのタスクに対してフォロワーとして、しっかりタスクリーダーをサポートできることが重要です。
そうすれば、そのタスクはもちろんのことプロジェクト全体もうまくまわっていきます。
マネージャーやリーダーはどうしても細かいことが気になったり、マイクロマネジメントになりがちだと思います。
しかし、相手をサポートするフォロワーシップこそ大切な精神です。
プロジェクトマネージャー、リーダーはもちろん、メンバーも、相手を尊重して助ける「フォロワーシップ」のマインドは大切ですね。
真のリーダーシップを持ったリーダーは、チームメンバーをたてられるフォロワーシップも兼ね備えているといえます。
さて、この力は宇宙飛行士だけに必要なものでしょうか。
私たちのプロジェクトチームも同様に、未知の商品開発の宇宙を旅する1つのチーム、宇宙船です。
リーダーが宇宙飛行士に負けない「真のリーダーシップ」を持てると、いい商品開発の新星を見つけられるかもしれませんね。
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